毛猛山

 一般的には、コッタカ沢付近から登り711.2mを利用するのが一般的のようである。
我々はそこを用いずもっぱら足沢の右方面の急傾斜地に取り付き、542mピークを目指す。
この辺から国有林境界の杭管理区域となっており、踏み跡は十分にある。
おおむね5月中旬までは542mまでは雪が踏める場合が多い。
542mからは普通の山道状態である。
650mから尾根はだだっ広くなり、雪が再び覆う。
762mピークを目指すが、ショートカットし762mピーク下のコル目掛けても良い。
ここからは長い長い痩せ尾根が続く。
ところどころ鋭角的なナイフエッジがあるが、数メートルながら注意して歩く。
尾根はヒメコマツやツツジ類が多くあり、以外に花を愛でる機会も多い。
どんどん足沢山に向けて歩を進めると、コッタカ沢方面から登る711.2mの尾根と交わる。
尾根は広くなり久々の雪渓となる。
前方足沢山ピークはもうすぐである。
足沢山に立てばピラミダルな檜岳が間近に見え圧巻である。
黒又の湖も素晴らしい景観である。

場合によって、あるいは雪の付き具合によっては足沢山を通過せず雪渓トラバースで歩くことも可能ではある。
ただ、一見雪が付いているように見えても傍に行くとブロック状に壊れていたりするケースも多く、尾根筋を歩くことが最善策かもしれない。
ちなみに足沢山付近からのルートはやや不鮮明である。
踏み跡は内檜岳分岐の1084m付近まで確保はされている。
一路太郎助山目指して稜線を歩く。
当然雪渓を歩いた方がタイムは稼げるので、安全が確認されれば雪渓を利用するのがよい。
稜線の1150mから1200mの間で、左側が一部崩落している箇所があるので注意が必要である。
ここから急登が続くが、2004年にかなり手が入っていた。
実際2005年の毛猛山単独行ではかなり山道化となっていた。
1200mから1300mの急斜面の東側はブロックがあり、注意は必要である。
1300から山頂までは緩登であるが、アズマシャクナゲが多く歩きにくいが花は素晴らしい。
 太郎助山の山頂に立てば、前方に毛猛山の雄姿、右手に檜岳と景観は素晴らしい。
すぐ傍には百字ヶ岳がある。百字ヶ岳の山頂付近は岩場なので、気を抜かないようにしたい。
百字ヶ岳までは雪が素直に付いていれば、以外に早く着いてしまう。
百字ヶ岳に着いてしまうと、今までみていた檜岳の姿がまるで違うことに気づく。
百字ヶ岳から毛猛山はすぐ近くに見えるが、途中に中岳がありこの近辺がブッシュが有ったりと以外に時間がかかったりする。
しかしながら毛猛沢のダイナミックな景観は男性的であり、高々1500mの山々を歩いている気がしない。
最後の毛猛山への登りでは出来るだけ雪渓を拾う。
雪が途絶えると一級の藪が待っているが、疲れぬうちに山頂に着く。
山頂には三角点があり、他には何もない。
僅か一坪ほどの広場があるだけの山頂だ。
周りは山の海と田子倉湖、心に残る山旅となろう。
このコースガイドでは、足沢口から太郎助山、百字が岳、中岳、そして毛猛山までのルート案内であり、百字ヶ岳から檜岳、毛猛山から前毛猛山を経由し、六十里下山までのコース案内は別のページで紹介する。
コースタイムは以下ですが、かなり悪条件【薮が強烈】の際のもので、野営してもいいように10数キロ装備時のコースタイムです。

車道(1:00)762p(1:20)足沢山(1:40)太郎助山(0:40)百字ヶ岳(0:40)中岳(1:15)毛猛山(0:40)中岳(0:45)
百字ヶ岳(0:35)太郎助山(1:50)足沢山(1:10)762p(0:40)車

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