2011年 5月14日 毛猛山

 お客様のHさんと3時45分に家を出、4時5分に歩き始める。未だ足元は暗いので、ヘッデンを照らし歩いてゆく。
 今回のコース取りも言わば王道コースで、官民界管理道跡を辿り足沢山〜太郎助山〜百字ヶ岳〜中岳〜毛猛山を経由していくコース取りとした。
 542pまでの取り付きはやや雪が付いていたが、雪を利用して登るには少なすぎて、ほぼ官民界道跡を辿って登る。
 私本人もさほど調子が良いわけでもなく、Hさんも私より20年ほどベテランであり、なるべく休憩を多めにとる事としていた。早速542pで軽く休む。
 このコース、とにかく野鳥の宝庫で、朝からキビタキの声やイカルの声が新緑にブナ林に響いている。期待したトラツグミの声は聴く事がなかった。花はイワウチワが落ち、変わってムラサキヤシオやオオカメノキ、ユキツバキ、タムシバなどが清楚な花を付け始めている。
 640から雪が着き始め、気持ちのよい新緑の中歩く事が出来た。あわよくば762pの南の鞍部にショートカットして取り付きたかったが、さすがに雪はなかった。762pで再び休憩。
 762pから見る、足沢山から太郎助山にかけての雪に付き具合は悪くなく、条件は良いと見ていた。
 古くは官民界の測量道として手入れされ、その後も我々猟友会により毎年手が入れられていたのだが、最近はめっきりこの区域での熊猟が行われず、この道も徐々に原始に戻ろうとしている。
 そういったこともあり、コースタイムは早いものではなかったがほぼ想定どおりの時間で足沢山に到着した。
 足沢山からもかなり雪が踏め、やはり条件は良いと感じる。ただ、太郎助山直下から山頂にかけてはいつもどおりの藪であり、クロヅルなどが絡まり、いやらしい藪であった。
 太郎助山から百字ヶ岳にかけてもほぼ雪は着いており、二箇所ほど薮を歩いたのみで予定より少し遅れ気味ではあったが、百字ヶ岳に到着した。百字ヶ岳から桧岳への稜線も昨年の5月連休時よりも雪は着いており、つい気持ちが駆られてしまう。
 百字ヶ岳からは、あまり条件が良くなかった。薮は一級であり、毛猛山へのラストの登りはまさしく大地の毛の中を猛々しく泳ぐようであった。
 結局、毛猛山到達に7時間半ほど要したが、1時間半ほどの休憩を挟んだのでさほど疲れを感じることはなかった。日帰りで帰りもほぼ同じ時間を歩くと言う事を考慮すれば、おのずとこういう歩程が必要となろう。
 
 毛猛山でHさんを撮り、20分ほどの休憩のあと、出発した。雑木の毛並みが逆となり、下りは薮も気にならない。しかし、百字ヶ岳への登り返しは結構苦労する。
 百字ヶ岳から我々以外の踏み跡があるのを確認する。途中の雪提にハタノとサインがあった。桧をやっつけてきたのか?と思ったが、それにしても早いな・・と思っていた。
 太郎助山からはさらに踏み跡が増えており、結局我々二人のほかあと二名登っていたようである。
 太郎助山から足沢山、足沢山からの下りでもハタノ氏を見かけるが追いつくことはなかった。
 下山すると、ハタノ氏の車が出ようとするところに出くわし、寸でのところで話す事が出来た。どうやら狙ってはいたようだが、遅い出発であり、百字ヶ岳で折り返したようである。

毛猛山の条件としてはまずまずではなかったであろうか。2008年のほぼ薮こぎに較べると歩きやすく、疲労度は少なかった。今回はもっと雪が大量にあるのかと思っていたが、意外に少ないと感じた。これは尾根筋のブロックが崩落し、尾根からの雪が落下した事も考えられるであろう。
 一番条件が良かったのは、2005年であり、最悪は2008年である。今回は毛猛まで到達した山行きでは平均的条件だったと思われる。
 また、今回、休憩時間をかなり多くとったが、長時間を歩く場合は、これは大切な事だと知る。

252国道脇4:05 542ピーク4:30〜4:35  762ピーク5:11〜5:20  三角点711.2mp尾根分岐6:20〜6:30
足沢山7:00〜7:05   太郎助山直下1100m付近8:00〜8:10   太郎助山9:05〜9:15  
百字ヶ岳9:50〜10:00  中岳10:37  毛猛山直下鞍部1360m10:52〜11:00   毛猛山11:35〜
11:55   毛猛山鞍部1360m12:17  中岳12:40  中岳直下12:45〜12:55   百字ヶ岳13:30〜13:35
太郎助山14:07〜14:15   太郎助山直下1100m付近14:50〜15:00   足沢山15:50〜16:00
762p17:10〜17:15   252国道脇17:55
全行程13時間50分
うち全休憩2時間15分

640上部(以下、すべて安い携帯電話での撮影画像です)
762pから足沢山
762pから太郎助山
足沢山から太郎助山への稜線
足沢山から桧岳、バックは越後駒ケ岳と八海山
太郎助山から中岳と毛猛山
たぶん百字ヶ岳から桧岳
百字ヶ岳から中岳と毛猛山
冬眠明けのツキノワグマの脱糞(100kgモノと想定)
毛猛山直下らの毛猛山
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