2009年 3月21日守門黒姫

 ムジナ沢橋を過ぎた道路脇に車を停車。黒姫橋はわずかに雪が残っているものの、最後は水溜りとなり数メートルほど板を外す。橋を渡ると道路にこれから登るのであろうか車が2台停車した。黒姫林道は何箇所か道路下の水が流れて路面が露出していた。
 杉の造林地の通称タモ平はを過ぎ、少し登ってから沢に下りる。1週間前のトレースと昨日のトレースがあった。沢は噂どおり早速開いていた。来月になれば、多少渡渉しなければならないかも知れない。沢が狭窄し沢が分かれる所ではいつもの大きなデブリはなく、左岸尾根から全層雪崩が発生していた。右岸左岸それぞれ雪が孕みかけているところもある。沢は尾根に取り付く手前まで、ところどころ開いており、やはり例年にない小雪である。 沢から尾根にとりつくところまでで約1時間掛かった。
 881mのやや上に熊棚のようなものがあった。この辺も小雪のためブナの大木の高さが高くなっている。1154p右の平地には2時間掛かった。無理やり急な斜面を登ったせいか時間を食ってしまった。ここでゆっくり握り飯を食べる。1154pから雪庇が崩落し通過しようとする場所の近くまできていた。1115から上斜面はウインドクラストしぱらぱらと表面の氷が下に落下していく。
 稜線には10時45分頃着いた。飯豊山塊が浮かび上がるように見え、川内の山はすぐそこにあった。稜線はさらにウインドクラストが酷くなり、シールが滑るようになってきた。たいした斜面ではないが、しっかりと踏みしめシールが滑らぬよう歩いた。1328からの稜線はナイフエッヂとなっていて気味が悪かった。破間川源流側斜面はウインドクラストがさらに酷くアイスバーンとなっていて、シールで歩くのは危険と思いスキーを外し壷足で歩く。途中の尾根では、クレバスが底が見えないほどの深さで開いていてそれも腰が引けた。
 山頂には11時15分頃着き、計3時間15分ほどで着いたようだ。山々は今日は良く見えた。近くの山はほとんど歩いた。それらの山並みを眺めていると今度はいつ行くのだろうか、とふと思った。身近な山であるが、山は山としてそこに存在しているのみなのだ。
 風が気になったので、すぐシールを外し滑ることにした。エッヂは磨いていなくウインドクラストの雪に太刀打ちできるだろうかとかなり不安だった。滑る出すと、さほどでもなかった。しかし注意するべきところは慎重に滑った。1328からのウインドクラストを滑る際に、右足がずるずるとずれた。エッヂが丸くなっていることと、このスカルパの柔らか過ぎるホールド感がまるでない靴で、いつも最初は感じがつかめない。
 稜線から滑ろうとすると、すぐ近くまで単独行者は登ってきていた。中ターンで斜面の中間で一旦泊まり、単独行者に挨拶と稜線の様子などを言う。単独行者は特に気にする様子もなかったし、感情も表に出さない孤高な感じの人であったが、言うべきであろうと思い言ったのである。迷惑だったかもしれない。しっくりしない感情を、滑ることで消そうと今度はショートターンで1115近くまで滑り込んだ。今度はなかなかいい感じで滑れた。1154尾根下あたりで、2名と行き会う。会話はしなかったが一応挨拶をする。
 そこから下は雪は粘った。登るときは良い感じの雪だと思ったが、やはり気温が上がってきたのであろう、雪は腐っていた。かなり後傾になってしまい止るときに転倒した。881手前で残りの飯を食べる。良い斜面があったので、昔で言うウエーデルンをしてみた。我ながら臭い滑りだったが、まずまず。
 あとは我慢の沢の平をひたすら歩き、所によっては滑る、を繰り返した。帰りのタモ平らまでの登り返しは厭になった。黒姫は昨年行くことができず、久々だった。雪がもっとあればもっと楽できたのであろうが、やはり黒姫は魅力的な山である。 

最初の沢の開き2ヶ所 尾根の取り付きから下の沢の開き具合
熊棚と思われる ブナの雪の花が綺麗だった
下黒姫沢右岸尾根(何度か通った尾根でもある) 稜線からの守門
黒姫山頂から丸倉山 奥は川地でさらに奥は飯豊 黒姫山頂から守門と大岳
底が見えぬほど深かった割れ目 嗚呼!自己満足の世界・・・


2009年山歩きへ