2011年 猟山歩き

 昨年11月15日から狩猟期間が始まり、小鴨が多かったが猟かはまずまずであった。降雪が遅く、ウサギ猟には不向きで、なかなか出猟の機会はなかったが、暮れの28日に思いがけず晴れ日となりシロを伴い出掛けた。
 フォレストから登り、開拓地の田がある平地に着き、そこから猟を行い始めたが、雪が一気に降ったので歩きづらく、ブッシュの影響でウサギには逃げられ捕獲は出来なかった。

 2月6日、早朝仕事を終了させ、旧守門村と旧入広瀬村の村界の広場に車を停車させる。
 エコミュージアム職員のSさんと遇い、少し立ち話をするが、互いに目的は違うので分かれて歩き始める。
天気は良かったが、表面は昨日の天気でクラストしており、足跡もわかりづらく駄目であった。

 2月12日、山スキーのお客様がいたので、3時間ほどしか時間がとれなかったが、2月6日に出向いた同じ場所から入る。歩き出して数分のところで、瞬時に飛び出したウサギを目撃したが、間に合わず。30分ほど歩いたところで、ヤマドリを発見、久々にヤマドリなどというものを捕獲。ヤマドリは捕獲後瞬時に腸を除かないと臭くて食べれなくなるので、急いで処理。

 2月14日、飽きもせず再び同じ場所を攻めることにする。雪の状況は上々で痕跡は解りやすい。コースを少し変えて沢筋から入っていく。やや遠いが泊まり痕と思われる痕跡を確認。しかし、不運にも携帯電話がなり応対、たちまちそれを聞きつけてウサギが飛び出し、発砲するがかすることもなく逃がす。上部尾根に取り付いた後も遠いウサギに発砲するが無駄。
 途方もない距離と、なかなか進まない深い雪、暑い日差し、獲物も獲られない徒労感・・・ただただ疲れに行っただけの日だった。

2月19日、猟期は15日で終了。この日から野兎駆除期間となり前猟友会会長宅に総勢8名前後の猟友会員が集合した。何台かの車で横根地区に集まり、そこから藤平山山麓一帯を捲き狩りにて捲く段取りとなっていた。私はここら辺の地形が解らず、詳しい人の近くでコースを眺めながら歩くこととした。なかなか変化に富んだ地形で、二頭捕獲でき始めてのウサギ捕獲であった。ニホンカモシカをたくさん見た日でもあった。

2月20日、この日も連続で、猟友会のメンバーが集まった。やや足跡が解る日であったが、昨日の足跡と混ざり、なかなか判別は難しい状況であった。
19日とほぼ同じコースを辿り、上部で旧守門村方面へと押しながら杉の植林地のウサギを追い出そうという作戦であった。さほど多くいなく、ほぼ一人一頭くらいづつの捕獲数であった。

2月27日、26日も行ったそうだが江戸川区の蕎麦打ち教室に駆り出され、参加できなかった。
 生憎、この日も表面がクラストして足跡など皆目わからない。横根地区のハーブ香園の最終除雪地点より巻きが開始される。
捲きの立ち位置が徐々にずれてきており、私のところは別の人が来たりしてウサギに向けて発砲することはなかった。
 ここでも、勢子と打ち場は地形により交代し、その場所が終わると勢子となりウサギを追った。

3月9日、二手に分かれ、別の場所に入ることになった。結果私はスキー場の一部から入ったので、結果的にその地区は単独となった。
 シロを伴っていたので、うるさい。痕跡ははっきりと認識できる日であったので、シロの先走りは絶対に避けなければならない。新雪は降り積もり、守門岳がはっきり見える高台では携帯電話で画像を撮ろうと思ったほどである。しかし、双眼鏡で覗き込むと、カムフラージュ痕がはっきりと解るものが三箇所あった。一つは数100m先の尾根の直ぐ下のブナの斜めの樹の袂、もう一頭は確認は出来ないが、自分の足元の下部、数10mからさらに右横に伸びているだろうと思われる痕跡。もう一つは遥か1km先の送電線鉄塔下の付近。
 最初見つけた現認できるウサギを最初に捕獲することにし、シロを伴い姿を隠しながらウサギの背後に回ることにした。
 20分ほどし、ようやく現地に到着。なるべく音を立てぬよう、尾根を登る。シロには気を配り、制しながらの接近でかなり心拍数が上がる。尾根に着くと居る筈の樹がはっきりしない。視線を鋭く伺うと左下方の木の袂に未だじっとしていた。確実に捕獲できた。
 腸を処理していると、シロが腹を空かせたのか小腸をずるずると食い始めていた。制するももう歯止めが利かないようで、貪り食ってしまった。
 下方のウサギの痕跡はどうかと静かに近寄っていくと、そこも運良くそこに泊まって居り二頭目を捕獲。三頭目はかなり遠方なので回避した。

3月12日、前日の日本を揺るがす大惨事の次の日ということで、スキー場も営業休止となっていた。大隊での巻き狩りが朝から行われていたのだが、早朝のJRポイント除雪が中越地区(長野県と新潟県の境117号線付近)の地震で現場待機となり、昼少し前までかかり、早昼飯を食べて別な場所へと向かったのである。
スキー場から眺めると、芸術的なカムフラージュ痕があり、深雪にてこづる事が予想されたが出猟することにした。この日はシロがあまり気が進まないような素振りを見せたので、伴わないことにした。
 フォレストから入る。小さな杉の林にも、幾つかの教科書のようなカムフラージュ痕があり、とりあえず下部からゆっくり進むことにした。ただ、もう昼になりかけていて、気温も上昇しており、雪がぐぐぐと鳴る雪であった。下から迫るのはやはり愚策だったようで二頭飛ばした。もう一頭の痕跡も近くにあったので、飛び出しを捕獲。尾根を越えると逃げ出したウサギが40mほどのところを跳ねており、そこへ向けて発砲すると半矢となり、足跡を追い捕獲。その後も足跡のみで三頭捕獲できた。


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