9月11日 田代平〜鞍掛峠自然観察

 朝からの雨で、守門岳登山を取りやめ自然観察を行うことになった。
田代平までの林道は、昨年や今年の水害で欠壊地があり、地元業者の工事が進められていた。
今年は、ブナの実が大豊作でブナの木全体が実の色で染まっている。
バスの中でお客様と雨具に着替え、鞍掛峠まで歩いてピストンする事にした。
林道終点の広場では、キンミズヒキ・ヌスビトハギ・ゲンノショウコなどの雑草の花が彩りを添えていた。
 八十里越えを歩き始めてすぐ、サルナシがあった。
中国のサルナシを改良したものがキュイフルーツである旨説明する。
残念ながら実はまだ熟していないようであった。
ヤマブドウの蔓もたくさん見られたが、実は付けて居なかった。
堅果類は豊作である。
 最近気になる栃の木の葉も少し枯れ気味である。
蜂との付き合い方が大変面白い、キバナアキギリの花も群生していた。
ミゾソバやヤチアザミも開花していた。
キノコ類は、僅少でまだ先般的に早い。
それでも、キクラゲ・ハナビラニカワタケ・ヌメリツバタケモドキ・ツエタケなど、多少の食菌もあった。
全般的には、ベニタケの仲間やカワラタケや多孔菌類の類が多かった。
ウスヒラタケはあったが、ブユのような虫が大発生しており既に下がっている。
 キノコの他に目立つものとして、ツノハシバミの実があった。

時間を掛けゆっくりと自然を楽しみながら鞍掛峠に着いた。
田代平から鞍掛峠までの間は、だいぶ前に刈り払いが行われたようである。
小用を足すとトリカブトの青い花が美しく咲いていた。
 ガスの向こうに下田の袴越し山が見えた。
鞍掛峠の祠と石標をバックにお客様ののカメラのシャッターを押した。

同じ道を引き返し、田代平に寄った。
花はミゾソバやミズオトギリなどがあるのみであり、いよいよ秋を感じさせるたたずまいである。
水辺に近くではサラシナショウマやオオバセンキュウなどに花があり、いっそう秋の風情がある。
平地ではなかなか見られない荒野蕨があった。
 今日は自然観察がメインの山歩きであったが、久々に新鮮な気持ちを味わえた。
ゆっくり歩いているようで、結構運動にはなるし新しい山歩きのジャンルとして確立されても良い気がする。

トップページへ
2005年山歩きへ
山塊別山歩きへ