7月24日 八十里越え

コースタイム
網張林道分岐5:12  吉ヶ平山荘5:32  椿尾根6:47  山の神7:50  番屋乗り越し8:07  番屋乗り越し8:15
火薬跡8:58  高清水沢9:55  高清水沢10:07  空堀10:26  鞍掛峠11:53  小松横手12:02  田代平湿原12:37
田代平湿原13:00  木の根峠13:35  松ヶ崎14:16  化物谷地15:20  車道16:15  車道発16:27
平石山スノーシェード(終点)17:23

美しいシモツケソウ 森の中の小人ウメガサソウ

 新ハイメンバーのAさん一行3名と4時過ぎに大雲沢ヒュッテを出発。
スタート地点の網張林道分岐には、1時間も掛からず到着。
車の戸締りをし、直ぐ出発。
吉ヶ平山荘でし切り直しし、本格的な山歩きの準備をする。
橋を渡った直後から、草が刈られてあった。
雨ヶ池分岐で、BさんとCさんは道標をカメラに収めている。
山道の下草は綺麗に刈られており、ズボンも濡れる事がない。

BさんCさんは、植物に興味があるらしく色々とメモしている。
 椿尾根を過ぎても、道は明瞭で良く手を加えてある。
こんなに歩き易ければ、鼻歌交じりで行けるかも知れぬと期待する。
山の神を過ぎて、ブナの広い空間の山道を歩いていると、BさんとCさんが色々な植物を見つけていた。
イチヤクソウや、ウメガサソウがあり、ウメガサソウの同定はお二人に教えて貰った。

番屋乗り越しで、十分な休憩をとり進むのだが、今までとは打って変わってブッシュが多い。
ブッシュの主なものは、エゾアジサイであるが、草本のアカソやクロバナノヒキオコシも主流である。
どうやら、ここから先は未整備のようだ。
今までの長距離の整備を感謝すると共に、あまり手入れの行き届いていない鉈を取り出し、軽く切りながら進む。
何しろ足元が見えないのは、歩くスピードを一気に落とす。
『火薬跡』も草に覆われ、うっかりすると見過ごしてしまうほどである。
『火薬跡』の下は、ブナの原生林に覆われ、束の間のリラックスした歩きが出来た。
ブナ沢を越えると、再び草藪は酷くなり道形さえもよく解らない。
大体の見当を付けて歩くところもある。

予め高清水沢で大休止するものとしていたので、皆がそれぞれの副食などを食べはじめる。
私も色々と美味しいおやつなどを頂き、美味しく腹に収めた。
 高清水沢を越えたあたりで、Bさんが珍しい花を見つけたらしいが、私もよく解らない。
ラン科らしいのだが、花が既に散りかけており、結局同定は出来ずに先を進む事となる。
空堀までは、一時であるが幽玄な空間を楽しみながらの歩きであった。
空堀小屋跡あたりから、オオイタドリやシシウドが占め、日陰ではミヤマイラクサが道を覆っている。
サンカヨウもブドウ大の実を付け、夥しいほどの群落である。
 殿様清水から上は、さしたる木もないところで、オオイタドリ林となっている箇所がある。
先月赤布を付けるものの、付ける木が無いので苦慮した場所でもある。

そこを抜け、ようやく鞍掛峠に到着すると、4人とも歓声を上げる。
それほどの解放的な空間が待っていた。
鞍掛峠から先は、一応今でも国道扱いであるので、一級の山道だ。
早く田代平湿原で大休止をとりたいので、少し早めに歩く。
 田代平湿原では、単独行者が二人居り休憩していた。
湿原にはトキソウの花が少し残り、変わってコバギボウシの青い色が所々目立ちはじめていた。
モウセンゴケの花芽も膨らみはじめている。
 それぞれが昼食タイムを楽しみ、午後1時には田代平を出発。

木の根峠手前のヨシの生えた傾斜地が一部崩落し、新たな踏み跡がヨシ原を貫いている。
 木の根峠から福島県側は、つい最近刈られた痕があった。
ここからはさしたる傾斜の変化もなく、淡々とした山道が続く。
同じ風景を繰り返し、松ヶ崎に着く。
松ヶ崎では、先に田代平で出遇った単独行者が休んでいた。
 広場の片隅で、シモツケソウが美しいショッキングピンクを揺らしている。

化物谷地を過ぎ、粘土質の河床を持つ沢を越える。
沢の上には、びっしりとシモツケソウが花を付けている。
しばらくすると、真下に車道が見えてきた。
 ようやく11時間後、車道に到着。
スパッツなどを外し、休憩後もう一踏ん張りと歩き出した。

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