5月1日 浅草岳途中撤退(田子倉口)八合目

6時40分に歩き始める。
登山口には未だ雪が残っている。
幸い踏み跡が新しく付いているので、ほっとする。
沢の所の渡渉部には急な岩肌からのデブリが十分に堆積されており楽に渡れる。
そこから数10m夏道が現れるものの、すぐに消える。
ブナの大木に大分前に付けられた、ペンキを頼りに進む。
しばらく行くと、ブナの原生林の平らな地形に出た。
ここはたぶん、水場付近であろうと見当をつける。
そこをさらに登れば、「熊の爪痕」と書かれた大木の広場に出る。
その広場を過ぎ、急登を登ると、登山者に出会った。
挨拶を交わし、先に進む。
いよいよブナの原生林から離れ、尾根道へと進む。
尾根の取っ付き付近は、少し夏道が露出しているものの解け始めたばかりで、
しっかりとステップを踏みつけながら歩く。
2〜3回へつりを繰り返し、「田子倉湖眺め」を経由し「剣が峰」に着いた。
「剣が峰」から「鬼が面眺め」までの間は、悪場が数ヶ所あった。
「鬼が面眺め」「熊合せ」から上は、ガスが出ており、強風が吹いている。
九十九折状となり、雪は多く足場は極めて悪い。
滑落すれば、数100mは落ちそうだ。
行ける所まで行こうと、歩き続けるが殆どまともな休憩はとらずに来たのでスタミナが切れかけてきた。
このさき、九十九折は雪のスラブに隠れている部分もあり、極めて危険と判断。
無理して進むには藪を潜って行かないと行けそうもない。
午後からの一応の予定も有るので、2時間30分で引き返す。
帰る途中で、1度挨拶を交わした登山者に会い、話をするが、危険旨伝え別れる。
昔はこの辺一帯を熊狩りをしたのであろう、熊にまつわる「熊合せ」など、
1つの尾根に両方から勢子を入れるのであろうか?などと考えながら下った。
昨年の物であろうか、いくつか熊の落としものは見られた。


5月1日午後 白崩橋より桜曽根

 14時30分に家を出て、白崩沢の橋の所から白崩林道を歩き始める。
そこそこの踏み跡が見られた。
白崩林道の終点あたりより、左折しヤジマナ沢の渡渉部に向かう。
白崩林道を左折する箇所には、音松荘のA氏が円盤状の注意書きを施してあった。
入り口付近にかなりの赤布があったが、それ以降は見られないので山ほど持ってきた赤布を付ける。
問題のヤジマナ渡渉部は、スノーブリッジがあった。
幾人かはそれを渡ったようだ。
連休中は何とか持てば良いのだが・・・と思う。
連休を過ぎ、雪をもう少し消えた段階で、地元業者が橋を掛けるそうである。
ヤジマナ沢を渡り、およそ夏道と思しき箇所に赤布を付ける。
尾根に取り付くと、雪はない。
しばらくは気持の良い、尾根道を歩く。
尾根は太くなり再び雪に覆われる。
そこを登り切ると、眼下にネズモチ平らが広大に見える。
再び尾根道となり、雪はなくなる。
枯れたウロのある大木を過ぎると、杉の造林地が現れる。
やや右上に見えるピークが、桜曽根の尾根なので、それを目掛けて適当に赤布を結ぶ。
急登を登り切ると、桜曽根の夏道が現われ、程なく桜曽根駐車場に着いた。
もうすでに、16時20分になっており、急いでグリセード&シリセードを駆使し、僅か40分で白崩橋に着いた。
ヤジマナ沢渡渉は、沢幅が約2.5メートルほどあり、今の所スノーブリッジとなっている。
あくまでも十分注意し、渡って頂ければと思う。

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2004年山歩き