8/12・8/13明神山&明神池

仕事の関係で、8/11〜8/14までの間、空きの日が発生した。
「ここぞ!」と思い、飯豊を計画したがお盆という事も有り、数日間の休暇は難しくなった。
この間一緒に入塩川縦走を行った平井氏を誘い、雨の中8/12に明神山を目指した。
正午前に出発したのだが、入り口が解らない。
何度も地図を見たりしながら探したが、結局解らない。
枝道に入り、炭焼き小屋があり、そこで作業をしていたご老人にお聞きした。
よく場所を聞き、再度見つけに行った。
結果、我々がここら辺ではないかという場所と同じ場所であったが、
ピンクのビニールテープを発見する事が出来ずにいたのであった。
なんとそこは、私が一番最初に怪しいと思った場所であったのだが、
灯台下暗しとはよく言ったもので、入り口は目と鼻の先に存在したのであった。
 2時間もそこら変を物色し、出発は午後2時を過ぎていた。
生憎の雨で、2人とも雨具を着込んでの出発である。
平井氏はこの間、軽いノリで越後三山を15時間で日帰りしたモンスターである。
この程度の山歩きは朝の散歩程度なのだ。
平井氏を先にやり、私はじっくりと登っていった・・・・。

結局昨日はタイムアウト・・と言うよりも、ガスがひどく、藪に阻まれ、
もう少しで着くと思われたがそのまま引きかえしたのであった。
今日、8/13は仕事の予定も無く、天気良ければどこかへ行こうと密かに考えていた。
朝起きて守門岳の田小屋稜線を見ると、見事にガスがかかっていない。
(守門岳にするか・・)
とりあえず、雑用やら、仕入れの注文を終わらせなければと、段取りをしていたのだが、
結局8時近くなってしまった。
昨日の宿題を何とか終わらせたかったので、明神山を目指す事にした。
今日は生憎、平井氏はお盆の段取りでいけないという。
急遽抜擢した相棒は「シロ」であった。
ご存知のように、犬は汗をかかないので、こんな暑い日には・・と心配したが、
盛んに連れて行って欲しいとせがむので連れて行くことにした。
勿論、三又部落を過ぎてからは全く車が通った形跡は無く、当然、私達だけの登山客であった。

そもそもこの明神山なる山はどんな山なのかを説明せねばなるまい。
明神山は、我が入広瀬村と広神村の境界線上に有る、標高700メートル台の低山である。
勿論、正式な登山道など有ろう筈も無く、もっぱら境界杭の管理道の為の作業道として存在し、
かつては、黒叉へのゼンマイ道やら、鉱山関係で利用されたようである。
 ただ、この明神山は多くのマニアックな登山者が、目指した山でもある。
踏み跡も多少有り、越後三山の展望も抜群であり、マニアックな山塊の毛猛山塊も一望でき、
明神池という知る人ぞ知る池もあるのである。
入り口付近に車を停車させ、8時30分に出発した。
入り口付近はススキに覆われており、一見入り口だとは気づかれない。
ススキを掻き分けるといきなりの急登の連続だが、昨日平井氏の時よりもペースを落とし
ゆっくりと登ったので幾分楽に感じる。
一気に標高差を稼ぎ、あとはだらだらの尾根を歩く。
後ろを振り返ると、越後駒が岳の雄姿がくっきりと見え壮観だ。
 入り口から30分ほど歩くと、尾根道は無くなり、尾根直下をへつる形となる。
尚、この尾根道であるが、右に大禿沢(若しくは大萩沢と書いてある地図もある)、
左はブナザカ沢であろうと思われる。
大萩沢のカッチが明神山になっているようだ。

尾根道からヘツリ道になると、ブッシュに覆われた道となった。
ただ、足元をよく見れば十分なスペースが有り、道であろう事が解る。
このヘツリ道を遠くから眺めていると、はっきりと道型が見えており、
昔、相当な工事を行い、作ったものと考えられる。
岩の傍を通っている箇所が有るのだが、そこは明らかに人偽的に岩を砕いて作ったという感じだ。
この道は日当たりが良いらしく、ススキやカリヤスに群落となっておりそこを掻き分けて通る箇所もかなりあった。
ヘツリ道を歩き始めて30分くらいの所に尾根に向かって真っ直ぐ道が切り開かれていた。
そこには虎ロープが巻きつけられており、そこを登れ・・ということなのだと解釈し登る。
 昨日はここを登り、さらに右方向にどんどん進んで、途中で引き帰したのであった。
今日の朝方は滅法肌寒かったのだが、日中は相当に暑い。
軽い熱中症のような感じになってきた。
風も殆ど無い。
尾根に着き、地図を見るが、生憎50,000分の1のアバウトなものである。
コンパスで方向を確認するが、今1つ現在地がわからない。
昨日と同様に右方向に行ってみるがどうも妙だ。
暑い中めまいさえもしてくる。
もう一度方角を確認すると、案の定逆方向に進みかけていた。
檜岳の対岸に大倉山が有る筈であり、逆方向に戻らなければならない格好となった。
暑く風も無く、めまいさえも生じてきたので、このまま帰ろうかとさえ思ったが、
この向こうの頂まで行ってみようと向かった。
ここら辺は国定公園界の調査であろうか、一定の距離中に杭が打たれてある。
従ってそこそこの鉈目も有り、藪とは言っても掻き分けるほどのものではない。
2つ目のピークに立つと、祠が有り、どうやらここが明神山のようである。
黒又の人造湖が少し見え、ゼンマイ小屋の名残りなのか、青いビニールシートのようなものが見える。
祠の傍にザックを置き、明神池の散策に行ってみる事にした。
尾根の左側に凹んだ地形があるのだが、どうやらそこに有るようだ。
しばらく行くと、尾根は広くなり、同時に藪がひどくなってきた。
少し下ると池が見えた。
境界杭は、池の水の差込口付近を通過しており、自分もそこに降りた。
ミズゴケやモウセンゴケなどがよく繁茂しており、浮島となっている。
オモダカに似た植物も見られ、興味は尽きない。
じっくり観察してみたい気もしたが、昼からの用も有り、手早に写真をとり引き上げることにした。
シロも先ほどまで暑さでぐったりしていたが、水気のある所でしばらく遊んだと見え、元気を取り戻したようだ。
秋になり、涼しくなれば、このコースをも含めた、権現堂山大縦走も日帰りで可能であろう。

コースタイム
山道入り口8:30  ヘツリ道開始部9:00  虎ロープ設置部尾根9:30
明神山10:00  明神池散策後明神山発10:30  山道入り口着11:30

明神山山頂から見た毛猛山・中岳・檜岳 明神山から見た大倉山
明神山山頂の祠 深山にひっそりと佇む明神池

トップページ
山塊別山行き記録へ戻る
2003年山歩き