6月7日 浅草岳

今日、団体のパーティーが入る為、下見に4時5分にネズモチ平登山口を出発した。
二本目の沢に至るまでの間の花は、オオカメノキ・タムシバ・ショウジョウバカマ・ユキツバキがある。
ユキツバキは終わりに近かった。
早坂尾根の一部が見える場所に着くと、雪渓が30mほど有った。
キクザキイチゲ・サンカヨウ・ミヤマカタバミ・ユキザサ(初期)・ツクバネソウ・ツボスミレ・オオバクロモジ・チゴユリの花を見る。
他に、オオバキスミレ・ムラサキヤシオツツジ(登山道からはずれた箇所)・イワカガミ(少)・ウラジロヨウラク(初期)・が認められた。
ムラサキヤシオツツジは当然終期に近い。
 ブナ尾根手前の急登の部分では、虎ロープが設置されているが、気の早いヒメサユリが数本花をつけていた。
浅草岳登山道では、ここが一番早いヒメサユリスポットである。
ただ、ヒメサユリの適期は、まだまだ早い。
他には、ベニサラサドウダン・ナナカマド・ゴゼンタチバナ・マイズルソウ・タニウツギ・ヤマグルマなどの花が見られた。

ネズモチ平登山口を出発して、約小1時間で、浅草岳の山頂が見える場所に着く。
ここから後20分も歩けば、鬼が面山、桜曽根登山道のジャンクションに至れる。
地面を見るとツバメオモト・カタクリ・タケシマラン(ユリ科)などが有り、カタクリは殆ど結実している感じであったが、
花も多少なりとも残っていた。
 雪渓はジャンクションから前岳直下に、約200mほど有った。
毎日登っている人がいると見え、ステップは鮮明だ。
木道も新しくなっており、数箇所に渡り、テラスも設けられている。
池糖付近では、ワタスゲが見られ始めている。
 山頂には、いつものペースとほぼ同等の、1時間30分強で着いた。
山頂で合掌し、仕事の都合も有るのでパンを1個食い、直ぐ下山に掛かった。
ジャンクションから、前岳の取っ付きまでの間も雪渓が残っているが、
その部分が一番危険で有り、十分注意し、山側の潅木付近を通過しなければならない。

山頂付近もそうだが、嘉平与のボッチから前岳間も、草原を保護する為のロープが張られている。
昨年10月下旬に降った大雪で、これらは残置状態のままである。
自分一人では作業量が多すぎるので、次回複数での作業まで待って頂かなければならない。
ロープが倒れてはいるが、外に出て歩かぬよう、配慮を御願いするものである。
 さて、この辺からネズモチ平登山道のミツバオウレンとは違うオウレンが現れる。
ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)である。
花は今1つ区別し難いが、花を付けている茎の色合いが全く違う。
ミツバオウレンは緑色を呈しているが、ミツバノバイカオウレンは茶色っぽい色を呈している。
前岳とっつき部分から、ムジナ沢源頭部の鞍部にかけてのみ、ミツバノバイカオウレンはあるようだ。
ここの鞍部には、雪が40mほど残っていた。マルバマンサクの花も未だ咲いている。
嘉平与のボッチを過ぎ、樹林帯に入ると、イワウチワが見られた。
ツルシキミやヒメアオキ等の花も咲いている。
樹林帯の中で野鳥の聞きなしを行い、後で調べてみると、どうやらセンダイムシクイとクロジ?のようである。
クロジは、少し自信が無い。

桜曽根登山口から、やや下に方面に沢が有るが、その沢を中心として、雪が残っている。
車道脇を見ると、トリアシショウマやヤマブキショウマが綺麗に採られている。
自分も、少し採らせて頂くが、地元住民は森林管理署との契約がなされている。
7時25分にネズモチ平駐車場に到着した。
たぶん、登山を終えて帰ってきたのだと、誰も思ってはいないだろう。
登山口には、一気に車が10台ほどに増えており、皆、格好良い登山スタイルで準備体操をしていた。

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