4/14 第46回浅草岳スキーツアー

お客さんより先に家を出発し、ホテル大自然館に着いた。
ヘリコプターの前で、安全祈願祭が行われ、村長さん始め、チーフリーダーの音松荘社長からの挨拶もあった。
安全祈願祭を終了後、登山スキーの方々は出発した。
歩く場合は、おおむね5時間近くかかるという計画であったからである。
われわれ、スキーのスタッフは簡単な打ち合わせを行い、8時半まで待機という事になった。
今日の天気予報は、一応晴れではあったが、少し曇ってきているようだ。
予定の出発時間より、若干早めにヘリをスタートさせることになり、8時20分頃先発隊でヘリに搭乗した。
機長が、気流をチェックするためなのかどうか解からないが、ぐるりと只見川方面に進路をとり、福島県側から山頂へと回りこんだ。
眼下には、すっぱりと切れ落ちた鬼が面山の険悪な谷がある。
はやり気流の関係が、気体はぐらりと揺れた。
少し、びっくりする。
気流の状況を確認したのか、程なく、山頂のヘリポートに着陸した。
山頂に着いて直ぐ、進路のロープを設置する作業に掛かった。
これは、ヘリの周辺にお客様が入ってこれないような、安全を考慮しての整備であるので、急がなければならない。
それが終了して、只見川への滑落の危険性がある部分にも、ロープを施し、作業は一応終了した。
お客様第1便が到着し始めた。
山頂に着いたお客さんに、お神酒を振舞う。
歩いて登ったわけでもないのに、お神酒とは、変な気分だろうなあとつくづく思う。
時間が1時間以上有るので、早坂尾根の方にパトロールに行くことになった。
例年の積雪であれば、早坂尾根は眼下に雄大なスロープを披露しているのであるが、今年の小雪で、山頂付近の早坂尾根はブッシュだらけである。
ブッシュを潜り抜けて、ようやく雄大なスロープが現れた。
やや福島県よりに、雄大なスロープが敷かれてある。
見ると、数人の人がゆったりと、スキーを楽しんでいる。
今日は、山スキーでありながら、ヘリでの登頂なので、自分はカービングスキーを持参したのだ。
それも、レーシング使用モデルであるから、足回りは全く問題ない。
1枚バーンの中斜面に、ワイドスタンスでターンを描く。
あっという間に、沢のところまで滑り降りてしまった。
ここからは、スキーを外して歩いて登ることになる。
今日は運動らしい運動も無しなので、丁度良い、とうそぶきながら登る。
スロープのスタート地点まできたら、もう1回滑ってみたくなってきた。
時計を確認すると、まだまだ時間は十分に有るようだ。
今度は、ショートターンで滑り始める。
あまりずらしを伴わない、流れに沿ったターンで責めることにする。
沢を通り越し、かなり下のほうまで一気にすべり込んでしまった。
1本目の到着地点よりも更に数10m下まで滑ったので、取り戻すのに大変苦労した。
30分かけて、ようやく山頂にたどり着いた。
山頂では、大部お客さんも到着しており、登山のお客さんもかなり登って来た様である。
チーフリーダーの、音松荘社長から、招集が掛かり昼食を摂るよう指示があった。
その際に、下山時の打ち合わせも行われ、皆それぞれスタンバイした
下山ルートを8箇所ほどに区分けして、それぞれにスタッフがチェックポイントとして張り付くのである。
チェックポイントに張り付くメンバーは、お客さんより先に滑っていかなければならないので、幾分早めのスタートとなった。
チーフリーダーの、音松荘社長がチェックポイントに張り付くスタッフを先導して下り始める。
下山開始30分前となったので、担当者が召集をかける。
ヘリで登った人は、既に長い時間を待たされていたので、一気に出発点ゲートにこぞって集まってくる。
それぞれ、早く滑り出したくてうずうずしているような感じがある。
スタート付近のスタッフと打ち合わせ、早目に下り始めるよう相談し、自分が先導して誘導することにした。
くれぐれも、自分を追い越さぬよう、お客さんに申し渡し出発。
浅草岳山頂から前岳間は、若干の登りが有るのが難点だが、その他は大変素晴らしくお客さんは大変喜んでいたようだ。
自分としては、もっとゆっくり滑りたかったが、何せ後ろからどんどん迫ってくるので、自分もそれにつられて快調に滑リ降りる羽目になった。
林道の終点まで滑ってくるのに、大した時間は掛からなかった。
最終チェックポイントの地点で、チーフリーダーの音松荘社長が待っていた。
そこで、しばらく休み、林道沿いを滑り、先導は無事ホテル大自然館前に到着した。
早いお客さんは、どんどん、ゴール地点に到着してくる。
ゴールチェックでは、2人のスタッフが、番号札の回収と番号チェックをやっていたので手伝うことにする。
参加人数も少なかったが、この日の参加者のレベルは高く、午後3時過ぎにはほとんどのお客さんが無事ゴールした。
我々スタッフは、ホテル大自然館を離れ雅草山荘に会場を移し、新装オープンした浅草山荘で汗を流し、ねぎらいのアルコールを馳走になった。
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